灰色の北壁 (講談社文庫 し 42-14)
灰色の北壁 (講談社文庫 し 42-14)
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真保 裕一
講談社 (2008/01)
売り上げランキング: 3167


大ヒット作『ホワイトアウト』を書いた真保裕一さんの山岳ミステリーとなれば期待しないわけにはいきません。「山」をテーマにした各々80ページ程度の三編の中編集ですが、本格冒険小説ではないので、サクッと読みやすい本でした。
タイトルになった「灰色の北壁」をはじめ、三編とも秀逸のデキですが、一番面白かったのが最初の「黒部の羆」。最後の最後、どんでん返しが待っています。いえ、なんか叙述トリックの予感はしてはいたんですけどね、そう来ますか???って感じでした。
何がすごいって、真保さんって登山家ではないんですって。資料や取材だけで作品を作り上げているんだそうです。それなのにリアリティはすごいし、緊迫感あふれる文章を読ませるなんて、本当に図抜けた筆力だと思います。


評価は★★★☆☆。